去年あたりからテレビで頻繁に目にするようになった「卵子の老化」という言葉を聞くと胃がキューーーっとします。
もう十分老化してることは事実として受け入れている私にとって、このワードは耳が痛い。
いくつか卵子老化の番組を見たけど、うーん・・・これは今不妊で悩んでいる人向けではなく、
「若者たちよ気をつけようこうなる前に!この人たちに続くな!」と言われているみたい。
ま、仕方ないか〜。少子化ストップしたいんだろうし。
もうあの頃の若き日々には戻れないのはわかっているだけに、どうにもできなくて悲しいな〜と思ったのが番組を見た素の感想でした。
年齢を重ねると不妊にどんな影響があるか、記事をご紹介します。
(最新精神医学:不妊と妊娠にまつわる問題点より)
「晩婚、晩産化傾向が強まる。このため未妊状態が長く続くと加齢による社会性不妊(加齢不妊)が増える傾向にある
社会性不妊とは加齢によって卵巣予備能が低下して不妊状態に陥ることであり、卵巣予備能とは加齢とともに卵巣内に存在する卵細胞(卵子)の数と質が低下することである。」
難しく書いてるけど、ざっくり要約され「卵子の老化」という言葉になったんですね。年を取れば原因がなくともシワができるように、年とれば原因がなくとも不妊になるってこと。自然の流れ。なのに、あまり周知されてなかった。
「しかし、現代女性の多くは健康であればいつでも子供を産む事が出来ると思い込んでいる。健康女性の生殖適齢期は(中略)37歳頃より急激に衰え始めると考えられている。」
急激にってショック・・・数字ではっきり書かれると既に知ってはいるけどショックだね、私38だからさ。
そして、現代女性に限定されてるけど、カップルのことだから「男女ともに」と言って欲しかったな。女性が将来設計をして結婚しようとしても、男性がまだ時期じゃないとかなんとかグズグズしてるうちに女性の年齢どんどん上がるってことも大いにあるよね。晩婚化は女性だけの責任じゃないので男女共通の知識にしていかないと改善されない気がします。
あと、思い込んでいるわけではなく、教えてくれなかったじゃん〜とも言いたい。ぶつぶつ。
そしてここから納得した大事なこと。
「加齢による影響は卵巣予備能の低下だけではなく、生殖器官の老化も起こる」
今、卵子老化ばっかりフォーカスされてるけど、子宮にも影響があるってことです。これまた良い話しではありませんね。
「生殖器官は長期間排卵周期のみを継続することで、高濃度エストロゲンに暴露される期間が長くなり、エストロゲン依存症の子宮内膜症、子宮筋腫などが発生し、生殖能力にさまざまな影響がでる可能性がある。」
なるほどなるほど!!そっかーー
妊娠すると月経も排卵も休憩状態に入ります。が、妊娠せずしてアラサーアラフォーになった我々はまさに長期間排卵周期のみを継続してる!休みなくせっせと。だからエストロゲンの影響が大きくなり子宮にダメージ与えてたってこと。なぜ私が子宮内膜症と腺筋症になってしまったのか納得。体質とかじゃなく、妊娠出産せずに月経を繰り返して子宮を駆使してたからかです。不妊治療のエストロゲン補充も関係あるよね、きっと。。
昔、昭和初期の女性は若い頃から子供をたくさん出産していたので生涯月経数はたったの50回でした、それに対し現代女性は450回!ふ、増え過ぎ10倍!!
8人兄弟を産んだおばーちゃんを例えにしましょう。末っ子の8人目の出産は30代でした、でも私たちの30代とは違うんです。7人妊娠してる間、おばーちゃんの月経は休憩してるので卵巣や子宮のダメージが少ないということなんです。
だから子だくさん一家でテレビ出てるお母さんがけっこう高齢でもまた妊娠するんでしょうね。
う〜、我々にとっては不利な話しばっかりだったけど現実の話しでした!日曜日の夜おしまい。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)