事件がありました。。またです。夫のタバコを発見し(3度目)今回ばかりは呆れました。
2度目に発覚した時に、今度は「不妊治療止めるから!」と宣言していました。何度も約束した禁煙。しかし軽い気持ちで約束を破られます。夫にとっては大事でもなんでもなかった約束だったんです。
この時ばかりは怒り心頭し、1ヶ月も無駄にはできない大事な年だけれど約束通り不妊治療をやめるか、悩みました。こんなことで・・・ああ、本当に悲しい。
精子の問題ももちろんあります、女性の卵子も老化していますが、男性もスピードは違うけれど同じく老化します。良いとされる食事、運動、漢方、サプリ、なにもかも試してきました。鍼治療なんて痛いことも、遠くまで整体に通院したり、なによりも不妊治療の注射や内診、通院、全身麻酔の採卵、大変なことを妊娠を目標にやっている私の隣で、どうして悪いとされることができるのか。頭が本当に悪いのかもしれません。
タバコの影響で精子が眠るように元気がなくなったら、それは悲しいかもしれません。でも本当に悲しいのは、
「二人で治療をしているという感覚が夫に無い!!」ということ。
世間の人は不妊治療はそれほど大変だとわかりませんよね。大変さを赤の他人にわかってほしいとまでは思いません。それぞれの家庭に事情があり、子供を望むけれど、恵まれないから不妊治療をしているという個人的な理由があります。友達など応援してくれると本当に嬉しい、でもわかってもらえなくても、それは仕方ないこと、と思ます。だって、見えてませんよね、苦労。
しかし・・・隣にずっと一緒にいた夫は、流産も死産も、どんな時も隣にいました・・・いえ、隣にいたではないですね、「当事者」です。
「二人で頑張っている」とは幻想だったんです。隣にいただけで私を全然見てくれてなかった。
子供が欲しいって、二人のことだといまのいままで思っていたけれど、それが全く他人事だった夫。
いつから吸ってたの?(いつから私を騙してたの?)と聞くと、え・・・?とモジモジしてるから、そんなの少なく言ったってあなたの株はもう上がらないんだから、正直にいってくれる?と言うと、
8ヶ月前、と。
もっと早く疑っていればもっと早く見つけられたかもしれませんが、高校生のように毎日かばんチェック?そんなのバカバカしい。信頼関係ってなんなのでしょう。今回はお弁当箱を取り出そうと思ったら、発見しました。
「タバコまた明日からやめるよ」という謝罪を過去2回は許してました。信じてました。でも私もそんなにバカじゃありません、3度目は許しません。
怒りをぶつけることなく、ただ治療をボイコットしました。
夫と一緒にいると、ご飯を作ったり、お風呂を入れたり、健康状態を気にしたり、いろいろとケアをしたくなる私。1ヶ月別居することにして、お互い離れることにしました。
夫の名前をうっすら忘れかけるくらい自由に生活させてもらい、ストレスがこそげ落ちたと実感。事件から半年後に治療を自然と再開しました。
不妊治療をしている女性の味方は夫しかいません。同じような経験をした女性同士でおしゃべりすると気持ちが軽くなるのは事実です、しかし全部同じ境遇で経験をしているのは夫だけです。
そこのところ、男性はわかってほしい。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)