「海外では子育ても男女平等 不妊治療は女性に任せきりにしない」という記事、フリージャーナリストの宮下洋一氏と産婦人科医の宋美玄さんの対談。
・日本では、不妊は病気ではない、という見地から、不妊治療時に健康保険がききません。
・スペインでは、不妊治療は公的な病院だと、40才未満まで無料です
・フランスでは、43才未満までは国の社会保険が100%カバーしてくれています。
・海外は、男性と女性の関係の教育がしっかりしている。子育ても男女平等ですから、不妊治療を女性に任せきりにすることはありません。
・日本では、すべての責任が女性に押し付けられているように思います。
という内容です。なんだか、がっかりの内容ですよね。国外脱出する人の気持ちわかるし、羨ましい!できることならスペインに、フランスに行きたいです。
我が国は、不妊治療事情だけではなく子育て関連全てにおいて遅れてますね。
「子どもの権利条約」に日本が批准したのは世界で158番目!!!!!遅すぎる。先進国は真っ先に批准してリードしてほしいところなのに、子どものこと大切に思ってないんかい〜。情けなかー。しかも批准から20年経つけれど、国民でこの子どもの権利条約を知ってる人、いますか?大人が知らないと子どもになんて伝わりませんよ〜。
とにかくは子ども、子育て、子どもを産む、という子ども関連が劣悪な状態の日本・・・。
で、不妊治療の話に戻りますが、
欧米では早くから生殖補助技術を実施する際にカウンセリングが必要であると認識されており、アメリカ、イギリス、オーストラリア、フランス、ドイツ、スウェーデンではすでに医療カウンセリングが不妊治療プログラムに加えられたり、法で義務付けられている(柘植 1995:40 頁、松田 2002:8-12 頁)
10年以上前の文献ですが、すでに医療とカウンセリングがセットになっているんですよね。医療行為だけではカバーできない、夫婦に寄り添うカウンセリングが必要だとしっかり国が認めてて、法で義務付けまで。
体外受精が長期になりがちなのも日本特有です。体外受精実施数を比較(2010年)
日本 24万2000件(日本産科婦人科学会調べ)
フランス 7万9000件
日本は世界最多。なぜでしょう。。理由として考えられる要素はたくさんあります。例えば、
治療開始年齢の違い)フランスの不妊治療患者の平均年齢は34歳、若い!!40歳オーバーはたった10%。
教育の周知)若者に妊娠適齢期の教育が行き届いている。男女ともに。
国のサポート)不妊は持病という概念。体外受精は医療と同じく保険でカバー。フランスでは回数や年齢制限を設けて治療費はゼロ。早いうちからステップアップするため妊娠率も高い。
治療がうまくいかなかった先の道)養子縁組、里親、卵子提供の道があります(代理出産は禁止だけど近隣国で可能)。日本では制度がない、または機能していないため、子どもを育てたい場合は不妊治療を続けていくしかない状況。
と、思いつくまま書きました。
ずっとずっと長く同じ治療を続けるのは心身ともに負担が大きい。世界的にみて、サポートも少なく、個人の負担が多く、社会の理解もない、日本はこれだけ不妊に優しくない当事者にとって不利な国だということもを理解して、今度の治療について考えてみてください。
日本にいる限り、日本の普通というレールに乗っかってしまいます。世界を知り、客観的に見ること大事・・・自分自信も含め。
自分でどこかで決めなくてはいけないよね。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)