山に置き去り以外の方法

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しばらくこのニュースで持ちきりでしたが、しつけのために山に置き去りにされた男児が見つかって本当に良かったですね。

北海道の山、熊がいます。誰でも知ってます。冬眠前と冬眠明けが一番活発で運悪く5月は活発な季節。道民のみならず全国の人たちが心配していたでしょう。無事に発見されたのは奇跡。お父さんの会見動画も見ました。救われた命、これからの教育、しつけについて考えていくに違いありません。

 

毎度毎度この手のニュースがあると、しつけか虐待か・・・という大人同士の議論(言い合い・・・)になりますが、これは永遠に続くのでしょうか。

 

私はfacebookでこのニュースを知ったんだけど、「山に置き去りは良いとして・・・」というコメントを見ました。他の人も、「遠くで見張っていれば良い」とかも。

え・・・良い?!ですかっ?子どもに苦しい思い、寂しい思いをさせるのがしつけかな?

しつけか虐待か、ってこの狭い日本の中でもこんなに分かれる意見。このまま一生平行線な気がしてクラクラしました。

 

虐待とはなんでしょう、子どもにとって劣悪な環境です。劣悪な環境ではないよ、と親が言っても、子どもが劣悪な環境と感じていれば虐待になります。体罰ではなく言葉で精神的苦痛を与えることや何もしない放置(ネグレクト)も虐待です。大人は考える力があります。しつけのためにしたならば、この先この行為をした後、子どもはどうなるか大人は予測をしてほしい。

 

石を投げた罰として山に置き去りにしたようですが、置き去り事件は金沢市でもう1件ありましたね。宿題をしなかったから山道に置き去り、小2男児行方不明、その後110番、保護。警察から児相に「心理的虐待」として通告されてます。

置き去りをした理由は、結局、「悪いことをしたらこんなひどい目にあうんだよ、もう悪いことをするな。親の言うことを聞きなさい」ってことだよね。私達アラフォーの親、団塊世代たちは子供に体罰を与える人が多かった(学校もだけど)。山に置き去りは未経験だけど「出て行けーーー!」って、外に裸足で何時間も出されたことは何度かあった。家を人質にせこい、脅し文句です。親が何を思っていたのか、私には何ひとつ伝わらなかったです。

ただ、大人になって、その行為は「子どもの人権を無視したもので、子どもにとって劣悪な家庭環境。心理的虐待。」ということはわかりました。

 

「親の行為を肯定はしないけれど、山に置き去り以外の方法はあるのか?」という人もいました。

この「それ以外の方法」っていうのは、「子どもを懲らしめる方法」を探していませんか?山に置き去り、川に置き去り、押入れに閉じ込める、うさぎの小屋に入れる・・・子どもを懲らしめる方法はたくさんあるけど、懲らしめる方法じゃなくて、どうして石を投げたの?って聞くことはできませんか。ひとりで反省しろ!って置き去りにしたらダメです。一緒に考えるんです。石を投げたのはサイン。行動には理由があります。でも理由を親に話すかわからないよ、悪いことをしたら懲らしめられるという今までのことがインプットされていれば、簡単に言いません。子どもに心を開いてもらうまで粘ってほしい。懲らしめる方法ではなく、子どもに心を開いてもらう方法を探してほしいです。山に置き去りより難しいですね。

でも、親の知らない、想像しなかった理由を知ることができたら、それから初めてどうしたら良いか子どもと一緒に考えられます。

 

私の家の最寄り駅で、プレ幼稚園児がすごい剣幕で母親に怒鳴られてました。「どうしてできないの!」とたぶん英語の宿題のこと。母親の怒りはエスカレート、「どうしてここにいるの、あっち行って!」に言葉は変わり、男児は泣きながら母についていくけれど、母親は「来ないで!」と大きく手を振り突き放す。ホームに電車が・・・。ホームの人々は見て見ぬ振り。でもまさか置き去りにはしないよね?ベルが鳴りギリギリで一緒に乗りました。電車の中でも険悪ムードは続きます。あの時、置き去りにはしなかったけれど、置き去りにしそうになる親はたくさんいるんだと思います。

 

教育、しつけは大変です。体罰や虐待は一瞬。簡単な道を選ばないで子どもと根気良く接することで親の心は子どもにも伝わります。私はそう信じてます。。

 

これはしつけ?虐待?と迷ったら、「子どもの権利条約」を読んでみてください。子ども向けの子どもの権利条約の本の案内も下記に添付します。

 

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