赤ちゃん養子縁組あっせん団体の逮捕について(怒り)

ホーム / いろいろ時事ネタ / 赤ちゃん養子縁組あっせん団体の逮捕について(怒り)

ひどい、ひどすぎる。

この「赤ちゃんの未来を救う会」養子縁組あっせん団体のしたことは本当にひどいです。

何がひどいって、ひどいことをしたって感覚が全くない団体の意識です。

この団体には突っ込みどころがありすぎますが、要するに、養子縁組あっせんは子供の福祉を第一に考えましょう、営利目的では人身売買になるからダメですよ、受け取れる金銭は実費(赤ちゃん、生みの親の入院費用など経費)のみです、という法律がありますが、この団体は養親希望者に「100万円払うなら順番を早くするよ」ともちかけ、受け取ったことで児童福祉法違反容疑で2名が逮捕されている。(児童福祉法では金品の支払いを優先条件とすることを禁じている)

養親希望者が焦ってるとか、子供ほしんでしょ、って足元を見て金銭を要求する・・・怒り心頭です。

その上、

逮捕前にテレビの取材で「僕ら福祉にはまったく興味ないんで」って堂々と語っている映像がまた最悪です。「赤ちゃんを守るためにはお金が必要なんですよ、しっかりとしたシステムを作るのが何が悪いだって話ですよ」という発言も。「そんなに悪いことかな」と!!!

しっかりしたシステム?

養親希望者は追加費用125万円(合計225万円)を支払い、赤ちゃんを託されました。助産院に泊まりこみミルクの飲ませかたなどを練習し、自宅でようやく夢だった赤ちゃんと3人の生活をスタートさせ10日が過ぎた時、生みの親が「最終的な同意なしに男児を連れ去られた」と県に連絡し、赤ちゃんは生みの親元に返されました。支払ったお金は返金されていない。

これのどこがしっかりとしたシステムなの!!!!

団体と養親希望者にほぼ面会はなく、LINEのやりとり、しかも金はいつ払えるかという業務的なものだった・・・と養親希望者。きっと生みの親にも同じような対応だったのでしょう。赤ちゃんを養子に託すって・・・そう簡単じゃないですよ、福祉に関心ないって堂々と言ってる場合じゃない。モノじゃないの!感情がくっついてくるの、その親にも子にも。パチンコ必勝法とは違うのよ!

「生みの親が同意なしに男児を連れ去られた」と思ったのは、完全にケア不足ですよね。赤ちゃんは戻りましたが、一件落着ではない。養親希望者には深い傷が残っています。

養親希望者の夫婦は50代の夫と40代の妻で、結婚して10年ほど。
子に恵まれず、数年間の不妊治療を経て特別養子を迎えようと民間団体にあたった。最後にたどり着いたのが、年齢不問のこの団体だったという。
連絡は主にネット電話やメールで、大半が「いつ振り込めますか」などの事務連絡。夫は「おかしな点は多くあったが千葉県に届けてもいるし、大丈夫と思った」と話す。
6月に待望の赤ちゃんを託された後、助産院に泊まり込み、湯あみや授乳の指導を受けた。自宅で世話をし、親類にお披露目した。生みの親が同意を撤回。子どもは10日ほどで戻された。
夫は「あの時がいちばん幸せだった。いなくなった後の喪失感はあまりに大きい」。妻は精神的ショックから今も立ち直れない。「どんな形であれ、もう一度、子どもを授かれたら……」。
震える声でそう話した。

 

「あの時が一番幸せだった」この言葉、悲しすぎます。

今回の被害者だけではなくすべての養親希望者が養子を希望するまでの葛藤や不安、そして喜びを描いて頼ってきていることを想像して対応してほしいです。このご夫婦の心の快復を切に願います。

最後にーーー

こんな団体のせいで「民間養子縁組あっせん団体」と一緒くたに言われれば迷惑でしょう。

ほとんどの民間あっせん団体は志高く、赤ちゃんの命を救うためにがんばってやっています。命のバトンをつないでいます。予期せぬ妊娠をした女性に寄り添って、子にとって一番良い方法を一緒に考えてくれます。

ただ、不妊業界は今、いろんな人が参入してきています。養子縁組あっせん業も「儲かるな」って思われたんです。

みなさんも、長い治療で待ち続けた「子育て」が目の前にやってくるならば、お金を追加すれば順番早くしてくれるならば、もしかして心が揺れ動いてしまうかも。でも、その団体の活動履歴やその後のケアもちゃんと見極めて慎重にしてください。

子供を迎えてからも新たな悩みは出てきます。養親のケア、サポートも要チェックです。

民間団体に殺到しているのは児童相談所が機能していないからです。次の被害者を作らないためにも各自治体で赤ちゃん養子縁組を積極的に進めてください。愛知県はしていますよ!!東京、ちゃんとして!

 

前の記事 «
次の記事 »