子宮腺筋症が悪化しまして、普通の生活に支障がでてきて「子宮摘出」という話が浮上した続きです。
診断に最適な骨盤MRIを受けてきました。まず正常な子宮画像を2枚。平べったい感じなんです。
私の子宮画像。子宮筋が肥厚していて、まんべんなくある白い点々は出血です。
まさか自分の内臓をアップする日がくるとは。記録として残したいためだけです。ただ、月経痛がひどい場合は骨盤MRIを撮るとよ〜〜く病巣がわかりますので、我慢せずに検査してもらうことをおすすめします。悪化を感じた35歳くらいに撮っておけば良かった。
子宮腺筋症は正常の子宮内膜が、子宮の筋肉の中に潜り込む状態で、筋肉の中に入る深さが深いほど月経痛はひどくなります。そして子宮は大きくかたくなる。子宮腺筋症の特徴をみればみるほど、私の死産は私の子宮に原因があったんだろうな・・・って思わずにはいられません。赤ちゃんの成長とともに大きく柔軟にならなかったのかもしれない。妊娠前に検査をしていれば、何か打つ手はあったのかもしれない。
子宮腺筋症という名は、内膜症よりも知られていなく、「?」という人がまだまだ多いですが、最後の砦として有名なのが茨城県にある霞ヶ浦医療センターです。全国から子宮腺筋症で苦しむ女性たちが殺到していて、予約は4年待ち・・・と聞いて絶望したことを覚えております。妊活中の女性にとって4年とは果てしなく長いんです。
完全に治す根治治療は今も昔も変わらず「子宮全摘出」なんだけど、子を望むならそれはできないという女性は全摘せずに治療することができるのが霞ヶ浦医療センターなんですね。
再発は10%~30%と書いてありました。また、術後の妊娠についても記載あります。
「現在までに当院で把握できている術後妊娠した方は172人いますが、そのうち5人に子宮破裂が起こっています。このうち3人は妊娠週数が27週、30週、31週と妊娠8ヶ月前後で、胎児も順調に育っていたため、緊急帝王切開で母児共に救命され、児も障害無く成長しています。残りの二人は妊娠16週と19週で子宮破裂がおこったもので、児は救命できませんでした。」(霞ヶ浦医療センター 子宮腺筋症Q&A)
子宮破裂か・・・多くの人が無事に出産しているけれど、2人は残念ながら子宮と赤ちゃんの両方を一気に失うという悲しい結果になっている。読んでいるだけで苦しいです。手術までしたのに、がんばったのに。
多くの人が無事に赤ちゃんを抱いている・・・そんな言葉は、すでに私には該当しないようにも思う。
いつもマイノリティの方に入ってしまい、妊娠の15%の確率の流産にも当たる。そして大きい総合病院で年間数件という死産になってしまった。いつも普通に笑える方ではない。
私がまた霞ヶ浦でこの難しい手術を受けて子宮温存して不妊治療をして妊娠したとして、もしも子宮破裂や死産したら。。。もう生きていられないと思う。facebookとか全部やめてたぶん日本脱出する。誰にも会いたくない。
根治治療しかない・・・それはイコール、子宮全摘に踏み切る方向に90%傾いてました。
次回
子宮温存 vs 子宮全摘
つづく
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)