未婚男性、25歳、子育てに関わる仕事をしている。
彼とは旅行先で出会い、グループでは私が最年長。他はみんな未婚のフレッシュな20〜30代。久々に集まった時に彼はふられたばかりで、次どんな人がいいのー?とか恋愛の話で盛り上がりました。
彼はここのグループで最年少。
「年上はどうなの?」と女性陣から問いが。
すかさず彼は、「年上ダメです、僕、子供たっくさんほしいんで〜」と
一瞬、一瞬、時間とまった?
ここにいるのは未婚の女性アラサー、彼の年上ばかり。
そういうこと言っちゃう、ん、だ、ね
未婚で、結婚したい人もいればしたくない人もいるだろうし、子供産みたくない人もいるかもしれない。出産のリミットを気にしてるのは既婚カップルだけじゃない、未婚女性は「結婚+出産」を考えているんですよ。
あ、そうだ、彼の発言でいろいろ思い出した。去年の出来事。
婚活しているアラフォー友達が何回目かのデートで「将来子供が欲しいから君とは今後会えない」と交際を断られました。友達は落ち込んでね。。人としての価値っていうんでしょうか、なんかそれで決められるのって悲しいことだよ。だいたいその男もさ40代後半!!良い年ですよ。そんな男こっちから願い下げだよ!でも彼女はしばらく落ち込んでました。次の相手にも言われるかもしれないって思っちゃうよね。それだけひどい言葉なんだよ。
もうひとつは、男友達に「女の子誰か紹介してよ〜〜〜」と言われ、「結婚したいの?」と聞いたら「俺、子供ほしいんだよね!」と満面の笑みでお答えくださいまして、その男も40代後半。またでた!って思いましたね。議員じゃなくてもウジャウジャ生息しているんですよ。女を子供産む機械だと思ってんのかーーーっと言いたくなる。そんなやつに紹介できないっつーの。
そもそもあなたがたの精子どうなのよ、精子も老化するんだよ、もしくは「いない」ってこともあるからね。女性に「精子が元気な人がいいからサヨウナラ」とか言われたらいやでしょ。どうにもできないこと言われるといやでしょ?自分のことは棚にあげて若い子を期待する・・・。言いませんでしたよ、「だからあなたは独身なんだ!!」って。言いませんでしたよ。ここまででたけれど。それ言ったら同類になっちゃう。
ここまで読んでくれた方々、ぜひ正しい知識も得てってください。年齢、もちろん重要だよ、だけど不妊の原因は双方にありますからね。2018年2月18日にNHKで放送されましたよね。公式HPで内容掲載されてます>男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~
で、25歳の彼の話に戻りますが、良いやつなんです。旅行先では困っている人を助けたり(私も何度も助けられた)、人の好き嫌いなしに仲間に入れてみんなで楽しんだり、明るいし、レディーファーストで女性に優しくをモットーにして生きている「ザ・良い人」でした。
でした・・・過去形に言ってしまうけれど、
そんな彼だから驚きで、そういうこと思うのは自由だし、ある意味出産リミットの知識をもっている。この場合、知識というのは「卵子の老化」の点だけで、きっと彼の頭の中には精子欠乏症などの男性不妊は含まれてないな。そう、重要なのは、正しい知識をもっていたとしても、「ここで」言うことじゃないんです。年上のお姉様方もアラサーっていろいろ考える年頃なんですよ、男と違って出産するなら仕事を中断する必要あるし、いろいろ将来設計を考えてるところなんです。
彼が結婚して子供になかなか恵まれなくて、不謹慎な言葉を妻が浴びせられたとき、このデリケートな問題を無邪気に言ってしまった過去を振り返る時がくるかな、言葉の重さを。でもそういう人に限って、願った通り子沢山になるんだよね。
どう思っただろう、アラサー未婚女子は。大勢だったから、いろんな話が飛び交っていた中のひとつの会話だけど、なんだか心の奥にあの言葉がずっと引っ掛かってます。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)