本のご紹介です。
毎日新聞の連載記事が1冊の本になりました。(2013/2/28発売)できたてホヤホヤ。私は「不育症の苦しみ」の章に協力しています。
一気読みとはまさにこのこと、止める事ができず、次のページ次のページ。。全部読んでしまいました。
あとでじっくり読み直そうっと。
妊娠・出産事情の本格的ルポ。内容は不妊、第三者提供、出生前診断、不育、養子縁組と盛りだくさんです。
子を持ちたいという気持ちは皆同じで、共感するポイントが多々ありました。当事者の声があり、その章ごとにデータや医療関係者へのインタビューもあり、現状を把握するにも参考になる1冊です。
この取材の数ヶ月後、私は死産になりましたが、当時、赤ちゃんのために朝晩注射をして頑張っていた頃の記録だな、、と思っています。あの子を妊娠していた事実が確かにあって、1冊の中の一部として残ったことが、うれしいです。
著名人へのインタビューでダイヤモンドユカイさん
治療は楽しい作業ではないし、失敗すると何も残らない。「きっと未来がある」という思いだけに支えられている。
という言葉がありました。あーーー、本当にそうですね。
その「思い」だけに支えられてる。ユカイさんが不妊治療の番組でコメントしているのを度々見ますが、「男性不妊でも治療がつらいのは女性なので!」とハッキリ言う姿がカッコいいと思ってました。今回もこの本読んでまた好感度アップです。
また、不妊治療している人に「養子とればいいじゃん」と軽く言う人がいるけど、
その部分については「心でつながる親子」の章で触れられている。乳児院にいるたくさんの赤ちゃんの中に養子縁組の対象の子はめったにいません。乳児院にいる子は母親がいるからです。
今の日本の現状を本を読んだ人が少しでも理解してくれればいいと思います。
ぜひ!
「子を産むことはこんなに難しいことなのか……?」当事者以外の方にもおすすめ。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)