今週は東京はすご〜く寒かったですよね。私、その日とんだアクシデントがあり、ある業者を待っていました。鍵師です。
そう、鍵を忘れて・・・気づいたのはもちろん家に戻ってから、玄関の前でナイナイナイ!って状態(涙)。
運悪く夫は出張で東京にいなく、鍵師を呼びました。1時間くらいというアナウンス。半分外のスーパーのフリースペースで1時間経過、寒いのでカフェへ移動、そこから結局1時間も待つことになりました。合計2時間。そして、最終的に鍵、開かなかったんです。タイプがどうのとかって。最後の結末まで知っていたら・・・絶対に鍵師呼ばなかったです。
この経験で、私、2つ気づきました。
●人は(特にわたし)自分に都合の良いように解釈してしまう。
1時間とオペレーターが言ったとき、私はもっと早く来るかもしれないってなぜか思ってしまった。なにかのトラブルで遅れることはあまり頭になかった。そして鍵は絶対に開くと思っていた。
●いつまで待てば良いか不明なときは人はストレスを感じ、どうして来ないんだろうとイライラして、それを過ぎると迷っているのかな?こんな遅いはずはない、どうしたんだろう、と不安に変わる。
これって不妊治療と同じだ!!!!と思ったんです。
出口のない暗いトンネルを彷徨っているみたい、と表現することありますよね。出口がどこかわかれば、トンネルの長さがわかれば、こんなに不安になったりしませんよね。
治療がつらいのは注射が痛いから?通院が大変だから?待ち時間?
それももちろんあるけれど、やっぱり「いつまですればいいの?!」「赤ちゃんは授かるの?」ってことだと思う。先が見えなくて人生設計の全てが狂い、計画が何も進まない。どこまで頑張ればいいの?
鍵師は絶対に来ます、時間に遅れても来ます。出口の”ある”トンネルです。でもトンネルの長さはわかりません。だからイライラしたり、不安になったりしました。こんな些細なこと、しかも自分の不注意なのにです。そして、鍵師は結局、私の家の鍵を開けられませんでした。
これは不妊治療に例えると「赤ちゃんはできるの?」という不安が的中。この鍵師では成功できませんでした。それを先に知っていれば、2時間も待たなかったですよね。ある意味、確証のないものを信じてました。まさに病院を信じて、医師を信じている私たち。
私、治療始めて10年です。10年前の30歳のときに”10年後の自分がまだ赤ちゃんを抱くことなく治療を続けている”と知ったら、なんと思うでしょう。驚愕するでしょうね。絶句かな。だって、すぐにできると思って通い始めたんですから。すぐって1年とか半年で。トンネルには入らなかったでしょうね。仕事も辞めないで、キャリアを積むでしょう。海外留学も行けました。
そんな誰もわからないこと、不明確なものにチャレンジしているんです、私たち。
鍵のこんなトラブルでさえ「鍵を忘れた私はバカだ〜」「なぜ気づかなかったんだ」「夫も気づいて言ってよ!」「鍵師!!」などと自己嫌悪になったり、責任転換したり頭にいろいろ浮かびました。
子どもを授かりたいって些細な願いではありません、とっても大事な家族にとって重要な願いですよね。しんどくても当然だよ。
待ち時間の環境も大きく影響していました、これについては続きで。。
比較して改めて感じた夜でした。
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不妊・不育カウンセリングルームMINTBABY
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)