綾野剛の「コウノドリ」話題になってますよね、泣けた!とか。
早産とか、未熟児赤ちゃんが危険な状態とか、その親が大変な状況とか、見たくなくて、私は見ていないのです。
でも巷で話題ですね。
先日は14歳の妊娠というテーマだったらしく、ネットでいろいろまわってきました。
チャイルドライン(18歳以下がかけるフリーダイヤル)には中高生からの「妊娠相談」もかかってきます。匿名電話ではなく本当は周囲の大人に打ち明けて一刻も早く相談して欲しいのですが・・・それが言えれば電話なんてしてきません。言えないんです。お腹の中で育っているから、一大事なのに、そもそも今まで相談をしてこなかった親子関係が弱い子たちが多いです。
「子供が子供を作ると代償がある」 若年出産と、特別養子縁組制度としてまとめられてました。
1年間に産まれる赤ちゃんは、およそ100万人。
予期せぬ妊娠(貧困、レイプ、学生、風俗、パートナーの裏切りなど)で産まれてくることのできない赤ちゃんは、毎年20万人以上いると言われています。 そして、親のいない子供たちや、乳児院、児童養護施設で暮らす子供たちは3万数千人。
とあります。20万人以上。。。
ドラマでは14歳は出産し、赤ちゃんを見て、養子に出したくないと泣くそうですが、赤ちゃんは不妊治療をしていた新しい家族の元へ。(乳児院に預けなくて良かった)
そのシーンが、視聴者に訴えるものがあったと評価されていました。この手の今までのドラマでは最後には「私産むわ!」と言い、美談で終わるパターンだった、と。だけど、今回は子のために特別養子縁組という選択肢をドラマで示してくれた。ドラマはそこで終わるけれど、現実は終わりなき育児が始まりますからね。多くの人が特別養子縁組の制度を知るきっかけになったのかな。そして子供を授かりたく不妊治療をしているカップルも知ってもらったかな。
また、医師が妊婦の彼氏に言った言葉「君には彼女の痛みも苦しみも肩代わりすることは出来ない。」
これは、性教育、学校で使ってほしいフレーズだよ。ほんと、ほんと、男無力。
中高生の諸君、妊娠した時の彼女への負担を想像力を膨らましてセックスしてほしい。「つけなあかんプロジェクト」(すごい名前!)の元AV女優紅音ほたるさんのシンポジウムに行ったのですが、「コンドームつけて〜っ、AVビデオもつけてるけれどそこはカットしてるだけよ」って言ってました。ファンタジーとリアルの世界を混同する男子が増えていると。
赤ちゃんを引き離すシーン、衝撃的だったそうですが、私の知っている養子縁組斡旋団体では、赤ちゃんとの対面方法は様々です。
・生みの親が赤ちゃんに一目も合えないところ
・最初の母乳を飲ませるところ
考え方はいろいろですが、生みの親が気が変わって「育てたい!」と心の底から思ったのならば、その気持ちを尊重するのはどこも共通です。誰かに子供作ったなら責任とりなさい!と押し付けられるのはなく、自分で思ったのならば、子にとっても実母が育てることが良いと私も思います。
そこのところをちゃんとフォローして、寄り添い、生みの親の気持ちを聴いていく、斡旋民間団体は大変なスキルが必要ですね。国も、もう少し特別養子縁組に積極的になってほしいな。。。
コウノドリ、見てみようかな〜
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)