先日ネイルサロンにて・・・
お仕事何やってるんですか?
お子さんいらっしゃるんですか?
いろいろ世間話の延長で聞かれること、ありますよね。
何気無い、会話。
カウンセラーしています。
え〜、なんのですか?
と話が進み、
主に不妊相談受けています、私も不妊治療をしている当事者ピアカウンセラーなので。と答えると、
私もカウンセラーなんです!!自称ですけど〜笑とネイリストさん。
高齢出産だったので周囲からは何したの?どんなことしたの?と聞かれること多々だそうで、開業しようかな、と思ってるとまさか冗談だとは思うけれど言っていた。
へ〜、相談受けてるなんてすごいですね!と言った私がいけなかった。
で、話は、なぜか私がどこの病院通ってるんですか?何年通ってるんですか?と聞かれる立場にもってかれて自動的に相談になってる。笑。ネイルしながら、逃げ場なし。
「今の病院は3年くらいかな」と答えると、
「あ、まず病院変えてください!」といきなり言われる。
そして、「私に相談した人その後み〜んな妊娠してるんです。◯◯という病院すご〜く良いですよ!あそこに紹介して3人妊娠しました。」
へ〜、転院したいとは思ってないのになぁ、転院することになっている。
よかれと思って言ってくれているのはわかります。100%よかれと思ってなのです。
私に妊娠率の高い病院を教えてくれてます。
もちろんこの道長いので、知ってる病院です・・・
その後もネイリスト兼自称不妊カウンセラーは、「絶対転院した方がいいですよ!気分が変わりますから!」と押してくれた。
でも気分とかじゃもう妊娠しないってわかってるからさ^^;
そんな対応がカウンセラーだと思ってたら、どうしよう、困ったなぁ・・・。
アドバイスは求めている時もあるけれど、アドバイスはカウンセリングではありません。
例えば、他の例で
「病院の先生が怖くて聞きたいことが聞けない、受精卵のグレードが良いのか、悪いのか・・・病院はいつも混んでいて看護師にも質問ができないまま帰宅してインターネットで調べている」という相談があったら、
たいていの友達は「ダメだよ!ちゃんと質問しないと!!!」と言うでしょう。
でも、できないの。そこを聴くのがカウンセリングです。アドバイザーではない。
ちゃんと質問できない私、ダメ・・・って思ってしまう。その状況、診察室の空気、やっぱりわかってくれないよね、と思ってしまう。
人は、人の話を聞くと(相談でもなんでも)なぜか何か教えたくなる。
こうした方がいいよ、ここ良かったよ。
何でもです。
「捻挫してもう大変だった〜〜」とSNSでちょっとつぶやくと、
ここの病院良いよ!紹介しますよ!とドドドーっとコメントがつく。
うん、ありがとう、でもそうじゃなくて、大変だったの。それだけなの。
病院教えて欲しかったら聞くから。。。不思議だわなー
祖母の介護のことで、周囲が疲れ果てて老老介護の現場を見たわ〜とつぶやくと、
またも、こうやってこうやってこうやらないとダメだよ、と・・・
うん、ありがとう、本当に。でもそれはとっくにインターネットを検索できるので、知ってます。
誰が悪いとも言ってないし、不満も言ってない。巷で言われている老老介護の実態をはじめて見た、支援まで届かない人たちはこうやって生まれるって体験した。ただそれだけなのに。
いろいろ心配してくれて嬉しいのだけど、攻められているようにも感じるのは不思議よね〜
友達なら、それでいいんです。好き勝手言ってくれていいです。短いSNSのつぶやきでは理解できないところあるだろうし。でもカウンセラーに相談してそんな答えが返ってきたら・・・友達と同じじゃん。
先生に質問をちゃんとしないとダメって相談者もすでにわかってます。でも、その時の相談者さんの気持ちを一緒に探っていく作業をすることで、不安とか、怒りとか、本人も気づいてないけれど、言葉を整理していくと見つかることがあるんです。まずそこから。
そして、どうなったら良いと思う?どんなことならできそうですか?などの質問はずっと後、
ピアという当事者の私の経験を話すこともあります。だって先生忙しそうで怖くて近寄れないことってあるんだもん!!わかってよ〜、大変なのよ不妊治療。それだけ。
先生の態度を改めてもらうとか、医療システム改善するとか大それたことは全く願ってません。「大変なことがあったのよ〜を共有したい」だけ。
それに、アドバイスしてもさ、誰でもカウンセラーの指示通りできたら悩みません。できないから相談に来てます。
自称カウンセラーさんに会って、自分を振り返るきっかけになりました。
(お知らせ)
コウノトリこころの相談室では、不妊、流死産、特別養子縁組の相談を受けています。
カウンセリングの時間が少しだけ長くなりました。金額は変わりません。
1対1 45分4500円 ➡︎ 60分4500円
カップル 60分6000円 ➡︎ 90分6000円
平日午前、午後、休日などのご希望の時間帯をこちらまでお知らせください。
(コウノトリの会のお知らせ)
今月のコウノトリの会、3月30日(水)「35歳以上の不妊治療している方」申し込み締め切り 前日19時
来月のコウノトリの会 4月20日(水)「流死産を経験した女性」
詳しくはコウノトリこころの相談室HPをご覧ください。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)