孫なんて欲しくないと思っている親はあまりいないでしょう。世の中のほぼ、孫の誕生と待ち望んでいるでしょう。
発言小町という一般人が日々の悩みを掲載して一般人からの回答を求めるサイトに
「孫が欲しいのに嫁が不妊で・・・」と相談している姑の書き込みを見たことがあります。
なんという勝手な推測。
共働きで子どもがいないという情報だけで嫁が、嫁が、嫁だけが不妊って!なぜそうなるのだろうか。もちろんたくさんのバッシング回答が相次いでましたが、人っていうのは自分の都合の良いように物事を解釈する生き物なのかもしれません。自分の息子は原因が0%だと思って書かれている。完全に他の意見は除外というスタイルでした。
この方は極端ですが、息子夫婦に子どもができないのは、嫁に原因があると思っている親世代はいまだ多いでしょう。原因は女性側にある、と。 なぜそう思うのか。それは正しい情報を知らないからですよね。そしてその正しい情報を知らないばかりに余計なお世話と言われる行動に親世代はでます。あらゆる面からアプローチしてきますね。
そろそろ子ども考えているの?(さぐり)
治療はうまくいってるの?(さぐり2)
近所の○○さんの家の娘さんがあそこの病院で子どもができたんですって!あなたも行ってみれば?(押しつけ)
この漢方すごく良いってお友達が言ってたからあなたも飲みなさい〜(押しつけ2)
親にしてみれば、よかれと思ってした行動。しかし私ならこう思います。(義母でも実母でも同じ)
●治療はうまくいってるの? >治療がうまくってことは「妊娠」なんだからその時は報告します。報告しないってことは妊娠していないってこと。。そっとしておいて欲しい。
●あの病院で子どもができたんですって!あなたも行ってみれば? >誰かが妊娠?当たり前。世界中でどこかの誰かが妊娠はしています。良い病院というのはあなたが決めることではなく、私が決めることです。病院選びは人それぞれ、何が重要なのかも知らないでペラペラと近所に不妊のことをばらなくなんて、非常識です。
●この漢方、よいわよ〜〜 >自分の身体を診察していない人が処方した薬なんて怖くて飲めません。自分に置き換えて考えればわかるはず。他にも飲んでいる薬の相性のことも無視した行動。余計なお世話です。夫に飲ませればいいでしょう。
小さいことでもプレッシャーは日々積み重なって、いつの間にか大きくなり、想像以上に我々を苦しめます。大事なのはなんだろう、失礼な言葉をスルーする力・・・?それとも相手にわかってもらう説得力?相手の理解力? 親も勉強する場が必要だと思うのです。なにせ親には子どもがいるのですから、子どものいない人と真逆にいます。
Share knowledge・・・知識の共有
男性の知識を高めるために発行されたご主人版メンズジネコがとても好評らしいです。男性に特化した内容が読みやすく、文字校正や内容にも工夫されています。子ども世代を応援するにはどうすれば良いのか。何をしてあげればいいのかわからないのが事実、「親ジネコ」ぜひ作って欲しいな〜。自治体もテレビも親世代(周囲の人、親戚やら上司、全部)からのサポートの方法をとりあげてほしいですね。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)