クライエントさんから数年経過したのちにご連絡をいただくことが増えてきました。
相談室を開いたのは2013年、活動を初めて5年になります。
苦しみの渦中にいたあの頃を振り返って報告・・・というクライエントさんが増えてきたのかもしれません。
カウンセリングを終えてすぐにパッと未来が明るくなったということはあまりないですよね。手品じゃないので。私はピアカウンセラーとしてピアカウンセリングを行っていますが、私自身もピアカウンセリングを受けたことがあります(死産後のグリーフケアでした)。寄り添ってくれて救われた、カウンセラーの存在を世の中で一番の理解者だと思いました、カウンセラーも当事者(ピア)なので生きている存在自体が心強くも感じました。けれど、当然ですが私はすぐには元気になりません。少しずつじわじわと栄養を与えてくれる感じでした。
地味にこじんまりと続けていますが、この間に相談室のカウンセリングでお会いした方は100名を超え、イベントなど講演会を含めるともっともっと多くの人に出会っていることになります。
あの時のクライエントさんはどうしてるかな、と思うことは多々あります。
治療をやめる決心がつきました
養子を迎えました
胸のつかえが取れました
もう少し頑張れそう
というお知らせをいただくと、活動している意味も感じるとともに、幸せの形はたくさんあることを教えてもらっています。
先日、数年前にお会いしたクライエントさんがブログで相談室のことを紹介してくださいました。「妊娠治療中私の心の支えになったいたもの&子どもについて」。ありがとうございます。「母の日」という記事はすべてのお母さんになりたい人へのメッセージが含まれていてあたたかい気持ちになりました。ぜひご覧ください。
近況報告、あの時の感想などお気軽にご連絡ください。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)