「マツコと有吉の怒り新党」見てますか?私はこの番組好きです。
「女性の晩婚化」についてマツコの発言がナイスだと賞賛されていましたね。きっと不妊治療で苦労している人はそーだそーだと思ったことでしょう。
マツコ「出産って、風邪ひいて病院行くくらいの感覚で思ってるけど、命懸けの作業だからね。あれを初産で30歳後半でやるって、やっぱり大変なことなのよ」
(夏目アナに向かって)「そこを、あなたくらいの年齢から考えておきなさいって言ってんのよ!考えたことある!?」
夏目アナ「すいません、(考えたこと)ありませんでした…でも、女性って楽しくなってくる年齢なんですよね」
マツコ「批難もしてないし、(楽しいのは)いいんだけど、女には女の身体の限界もある。どうしても結婚・出産したいという思いがあるんだったら、ちゃんとそこも念頭に置きながらじゃないと」
既婚でも「まだ仕事が忙しから」「夫が子供は先でいいと言う」などの理由で出産をあえて後回しにしている人がたくさんいます。偶然、奇跡的に妊娠すればラッキーです、でも一般的なデータでは妊娠率は年齢に比例して下がっていることが明白です。お金で解決できないこと、計画通りいかないことが世の中にはあると気づいた時すでに遅しというケースもあります。
それらを理解した上でいろんなことを優先するならいいけれど、「知らなかった」「学校で教えてもらってない」「生理があるうちは妊娠できると思ってた」という意見は不妊サポートのグループカウンセリングなどで良く出る話題です。
そしてマツコは現状の子供が欲しい女性たちのことを、
「みんな38歳になってヒーヒー言ってる」
と表現してます。たしかにね。
極めてマニアックな「5時に夢中」(東京MXテレビ)。ここでも女性の晩婚化、高齢出産について語ってました。
この時の出演者はネットトレーダー若林史江(現在38歳)、アナウンサー内藤聡子(現在40歳)、ともにアラフォーそして独身。29歳の夏目アナとは状況が違います。
「高齢出産はほんとに大変なことよ!命に関わるとなの」とマツコ節のあとに
「ごめんねぇあんたたちの前でこんなこと言ってぇ。」と肩をなぜてフォロー。二人への気遣いは忘れない、だからマツコ好き。マツコの愛が見えた瞬間でした。
マツコはタブーとされていることもハッキリバッサリ言いますよね、毒舌と言われているけれど愛あるムチと感じるのはきっと相手を思う配慮がすごくあるからですね。
これから結婚したら家族を作る〜と漠然と頭の中で考えている女性に「生殖年齢の適齢期」という概念を周知してくれた。テレビの力は偉大ですから、多くの人が「そ?そうなの??」と考えるきっかけになってくれればいいと思います。
そしてこれは独身女性を苦しめるものではあってはいけないと私は思います。
結婚を目標に努力している人はたくさんいます、でも巡り合わせがなく、出会うことなく数年すぎると「年取っちゃう!」と焦りも出てくるでしょう。
そこに追い打ちをかけて「子供も産めなくなったらどうしよう・・・」と不安を煽るだけにならないように、周囲の理解、協力は必須です。結婚も子作りも女性だけではできませんね、いくら女性がしっかり自分の体のことを知っていても男性の協力なしでは何も始まりません。パートナーの理解が重要なキーとなります。
例えば交際中の男性が30歳とか同世代だとまだまだ結婚は意識しないかもしれません。しかし、結婚を先延ばしにすることは、子供が生まれる確率が下がることを示しています。そこまで重大に考えてないでしょう。まさか自分たちが・・・って思っていますよね?
老化は自然現象すぎて見過ごしてしまいます。胃がもたれたり、走ったらハァハァする、自覚症状があります。でも女性の生殖機能の老化は自分で感じることがほぼできません。でも老化しています。若返りはほぼ不可能です。パートナーが結婚してからの子供などのプランについてちゃんと語れる相手かどうか、そこも見極めるポイントだと思います。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)