専業主婦・主夫の妥当な年収アンケートというのがあったそうで、(あるんだ!)
結果がこちらっ!(アンケート調査を行ったのは、ニュースサイト「マイナビウーマン」)
女性が考える年収
1位 200万円……9.5%
2位 100万円……8.0%
同率2位 300万円……8.0%
4位 150万円……5.0%
同率4位 10万円……5.0%
男性が考える年収
1位 0円……12.9%
2位 100万円……10.0%
3位 200万円……9.5%
4位 300万円……9.0%
5位 250万円……3.5%
いやー、男性の1位の「0円」ってなに・・・ほんとひどいよね。
あるカウンセラー養成講座で「掃除機や洗濯機などの電化製品は発展したのに、どうして現代の専業主婦は忙しいと言うのでしょうか?」と若い男性が質問しました。一瞬その会場の女性の顔つきが凍りましたけど、彼は本当にわからない、謎ですって顔してました。
NHKのテレビで、家事について男女の認識の違いが比較されてたので、ちょっと紹介。
家事できてる!と思ってる夫たち、要注意です。
認識の差があるのはなぜなのか?番組では洗濯を例にとって説明。たくさんの作業があって「洗濯」です。が、夫たちの脳では「洗濯=洗濯機の中に入れる」と思ってる、ということらしい。
さっきの、電化製品があるのになぜに専業主婦は忙しいのだ?という疑問への回答としては、電化製品がするのは、「2」の洗濯機の部分のみ、あとの作業は生身の人間がしなくてはいけません。今日の湿度、天気、そんなことも把握して干してくれる洗濯機があるならありがたいですね。
図のように、家事といと目に見えるのは7作業のように見えるけど、1つの作業には多くの作業があるという話でした。
私たちは誰かから習ったわけではないけれど、毎日スムーズに家事をこなすために要領良くこれらの違う種類の家事を同時に作業ができるスキルが身についてます。合成洗剤を使わなかったり、料理に化学調味料を使わないなど、丁寧にしたければエンドレスに追求できるのが家事。それを1日の中でこなしています。
ゼロ円と言われると・・・すごく、やる気なくします。
夫に同じようにしてというと、100倍くらい時間もお金もかかります。そして何より誰も見ていない&評価されないことなんて、夫はしません。
私なんて二人暮らしだから、夫との生活を快適に豊かにしたいがため、ただそれだけがモチベーションです。
家事代行サービスに依頼すれば良いと言った人がいました。
彼らは仕事です。時間内に家事を終わらせることが一番の目的で、家庭円満や家族の健康が目的ではありません。「専業主婦」と「家事代行スタッフ」を比べることはそもそもできないんです。
夫や家族に健康になってほしいな、将来病気にならないように、昨日飲み過ぎたみたいだからシジミの味噌汁を作ろうかな、胃腸のために大根おろしもあった方がいいという考え方はありません。レストランに行った時、これを家で作ったら夫が喜ぶぞ〜というのも家族だから思えるものです。そこに愛(家族愛)があるから、できるんです。
不妊クリニックにせっせと通っているのに、「専業主婦って暇でしょ」「毎日なにやってるの?」と親しくもない他人から言われることは多いですね。彼らにわざわざ不妊だと明かしたくも無い。
私はフルタイムの仕事を辞めた後、そのような失礼なことを言う人たちが存在することにも驚きましたが、彼らにいちいち腹が立ち、他人の家庭のことによくもまぁ首つっこんでくるな・・・と思ってました。だけど、もう放っておいてます。
すべての人にわかってもらわなくても良い・・・イコール、
あなたは「わかってもらわなくて良い人」です。という見方に変えたからです。
不妊治療をがんばっている姿を隣で見ている人「夫」がわかってくれてさえいれば、それで良いのではないか。
だからこそ不妊治療中は、夫との絆が最重要事項なのです。
不妊治療をしている妻たちは、「1日なにやってたの?」「今日何するの?」「専業主婦はいいよね」という言葉を「夫から」言われると、本当に悲しくなり、失望します。
何を見ていたの、隣で・・・と。
不妊クリニックの受付をしてから会計まで3時間かかることもあります。嫌な診察に、痛い注射、頭痛も吐き気も卵巣が腫れて痛くなることもあります。
どんな1日を過ごしているか妻の立場で考えてみると、楽しい1日ではありません。体もだるく、気力もなくなります。私の一番近くにいるのは夫、不妊治療の苦労を知っているのは、夫だけですね。
「3時間待ったんだよと聞いた人」と、「実際に3時間待った人」では苦痛度合いが全然違います。相手が経験していることをどれだけ想像できるかです。
相手の靴を履いて歩こう
そんな言葉があります。相手の悲しみや苦しみを想像する時のたとえです。
家事もそう。自分でやってないことは簡単に言わず想像してください。
俺だって働いているって言いたいんですか?それはお疲れ様です。だから食事作ったり、健康考えたりしてるんです。好きでもない人の世話ってそうそうできませんよ。
ご主人の思いやりが強ければ強いほど、周囲から理不尽なことを言われてもバリアができて妻はびくともしなくなります、それは家庭円満につながります。専業主婦は年収0円だなんて言っても意味のないことは言わず、がんばってくださいね、夫たちっ!
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)