産経新聞では「不妊治療のやめ時を考える」と題し、4回シリーズで10月8日から連日配信されました。すでに新聞掲載されたものよりも詳しく載っています。
不妊の話題は、どの病院にするか、どんな治療をするかという話題が占めていましたが、ここ最近はその後のことに焦点が当たっている気がします。先を知るのは良いこと、良いこと。だって、この長いトンネルの先はどうなっているの?って思うよね。
あまり語られてこなかった授からなかった人たちの体験談。芸能人の本も「不妊治療して授かりました、良かった」という成功例ばかりで、結果的に言ってるよね・・・と思うものばかりでした。
でも、50%は授かり、50%は授からずに治療を終えている。
夢や希望や、夫と自分がパパママとして子育てしている想像(妄想)が・・・もちろん何度も失敗してれば期待しないようにしてても、「いつかはママ」という思いを心の奥底に1ミリでも持っている時間が長いと、それを手放すことがとても困難です。というか手放す方法がわからない。
不妊治療は始まりにあらず終わりにあり!
・・・しみじみ、自分を含めて思います。
この掲載記事の体験者からのヒント、たくさん得てください。とても悲しいけれどとても素敵なストーリーが掲載されています。
不妊治療のやめ時を考える4には、コウノトリこころの相談室の「養子縁組セミナー」にゲストで来てくださいました養親ママの吉田さんの体験談と、私のコメントも掲載されています。
「夫婦6組のうち1組が“治療”経験あり… 「もう無理かもしれない」「でも、あきらめられない…」
人それぞれの区切りとは? 「もうこれだけ頑張ったんだから」「子供のいない人生に納得できて…」
不妊と向き合ったからこそ分かった 「命の意味を考えられた」「夫婦の絆も深まって…」
養子を育てるという選択も 「治療と並行して検討を」「血が繋がってなくても似てくるのかな…」
不妊当事者に寄り添い、丁寧に取材してくれた産経新聞の油原様に感謝いたします。ありがとうございました!
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)