厚生労働省のホームページ内の「子どもを育てたいと願う人へ(特別養子縁組制度特設サイト)」に養子縁組家族として私たちが協力させていただきました。動画、記事、リーフレットでご覧いただけます。
【PR】厚生労働省 特別養子縁組制度広報啓発動画
養子縁組を考えた時、数少ない情報から手探りで、周囲にも養子を育てている夫婦はいなく、「脱児童養護施設」や「子どもを家庭で育てよう」のシンポジウムに参加すると里親さんに出会うことはありましたが、ほんのわずかの出会いでした。
私たちは養子を迎え、子育てを始めて3年です。自分の不妊を話すことや、子宮全摘など、世間にあえて知らせなくても良いことはありますが、養子を迎えるまでの葛藤やプロセスはこ養子を考えている人が知りたいことかと思い、出来る限り取材やこのような啓発動画には協力して公開してます。家族でゆっくりと時間をかけて大事にしていきたいことは公表していないので、全てにお答えできないこともあります。例えば実親さん情報などです。不妊治療クリニックとあっせん団体の名前もどこのポイントで「おすすめ・良い」と感じるかはそれぞれなので公表は差し控えております。
相談室のカウンセリングで「ダンナさんは最初から養子縁組に賛成でしたか?」「ダンナさんは養子を迎えてからどうですか?」と聞かれることが多いです。やっぱり夫婦のことですから、当然気になりますよね。今回の厚労省のサイトの私たちのケースは夫が主にお話ししています。1例ですが・・・。
夫はカウンセラーでもないですし、全く違う分野の仕事をしており、養子を迎えるまでは社会的養護に特に関心を持っていたわけではありません。その夫が養子を迎え、養子縁組を知ってもらうために出来ることをしたい、理解が深まればゆくゆくは子が生きづらさを感じることが減るという思いで積極的に協力する様は私も驚きです。それが「子が親を変える」ということなのでしょうか。ありのまま・・・素・・・で語っています。ぜひ男性にも読んでいただきたいです。
子どもを育てたいと願い、どこかで悩んでいる人のお役に立てるなら幸いです。
夫婦共著で「産めないけれど育てたい。 不妊からの特別養子縁組へ」を出版しています。よく質問される葛藤の部分はこちらの本に魂を込めています。こちらもどうぞよろしくお願いします。
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)