私を、アップデートする。「ウートピ」さん。
『産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ』著者インタビューとして取材していただきました。
3回連載で、話を進めるうちにどんどん核心に迫る取材でした。日々の中でも取材の中でも、ふと投げかけられる言葉でハッと気持ちに気付いたり、整理されたり改めて考えることがありますが、こちらの取材では、「どうしてそんなに子育てがしたいのか!!」という不妊で悩んだ方なら誰しも自問していることをさらに深掘りして、私の回答に編集ライターさんが大きく頷き納得して帰ったことを記憶しています。
自分を見つめるワーク(なぜ子どもが欲しいの?という問い)は子どもを諦める時にするちょっと辛いけど必要な作業なのですが、まだまだ私の中にも「発見」がありました。(最終回に納められています)
産んだけれど育児を中途半端に家庭から離れてしまった私の母の存在が
、私が子育てしたい大きな理由になっているのは間違い無いのですが、一方で真逆の立場の子育てを離婚後一人でせっせとしていた父の存在こそが私に影響を与えていたのかもしれません。「育てる」と一言でいうけれど大変で、生活しなければいけない、掃除洗濯、ご飯、洋服の着替えも買い足しも、全部・・・大変なんですよ。そこに感謝しているから家族だし、どんなことでも揺るぎない関係が出来上がる。一緒に過ごした時間が絆になる。ただの血でつながっている関係では無い。
父との暮らしで得たものはこんなに大人になっても私の中に大きく残っていました。
父母とも人間ですから、良い面、劣る面はあると思います。私が父を信頼して大好きで、良い関係を築いたのは、どんな時も一緒に生活してたからだと思う。そういう経験から、私は血縁の無い養子とはいえ、いつかは一緒に過ごした時間で家族になれる気がして養子を迎える一歩に進んだんだな、、と改めて思ったりしました。ウートピさんありがとう。
第1回 フルタイム勤務で妊活していた日々。養子を迎えた彼女が、当時の自分に伝えたいこと
https://wotopi.jp/archives/107102
第2回 「育てたいと願う大人もいる」妊娠・育児に悩む親に知ってほしいこと
https://wotopi.jp/archives/107112
第3回 シングルファザーの家庭で育ち、実感した「育ててくれる人」のありがたさ
https://wotopi.jp/archives/107102
1975年生まれ。不妊ピア・カウンセラー。「コウノトリこころの相談室」を主宰。28歳に結婚後、妊活をスタート。人工授精、体外受精、10年以上の不妊治療では二度の流産、死産を経験。子宮腺筋症で子宮全摘。44歳で生後5日の養子を迎える。数々のメディアや、大学で講演活動を行うなど、実体験を語っている。これまでの体験を綴ったエッセー、夫婦共著「産めないけれど育てたい。不妊からの特別養子縁組へ」2020年9月出版(KADOKAWA)